【感想】伊豆のオーベルジュ『アルカナイズ』に宿泊してみた

11月上旬に伊豆のオーベルジュ「アルカナイズ」に宿泊しました。

予約について

過ごしやすそうな秋を狙って、5月に公式ホームページから予約。

予約時に夫のアレルギー食材を伝えたのですが、その後にスタッフさんからアレルギー食材について細かく確認のメールがきました。今までで一番丁寧にアレルギー食材について訊かれたように思います。文面もとても丁寧だったのが印象的です。

予約間近になるときちんと確認のメールも送られてきて、安心して当日を迎えることができました。

チェックイン時の様子

自然豊かで静かな場所に佇むアルカナイズ。

エントランスで待っていてくれたスタッフさん方に迎えられました。あたたかく迎えてくださって嬉しいのですが、慣れていないのでなんだか少し気恥ずかしい。

敷地内の植栽が魅力的で、歩いているだけで気持ち良くなります。

チェックインもチェックアウトも部屋で行うので、一般的にホテルにあるようなロビーはありません。ということで、エントランスから部屋に直行！

共用スペースは食堂とエントランスから部屋までの通路しかないので、ほとんど人に会いません。お忍びで利用される方もいるかもしれませんね。

部屋でバトラーさんが丁寧に宿泊に関する案内・説明をしてくれました。

ウェルカムドリンク。カクテルかジュースを選べます。凝ったお菓子もいただきました。ご馳走様です。

チェックイン時にに夕食のメインを三種類の中から選びます。魚料理を選ぶことが多いのですが、メインの前に魚料理が出るということで肉料理を選択。メインを選べるのはワクワク感がありますが、かなり迷います。私は牛、夫は鹿を選択。

お土産も豊富。せっかくなので、歌子さんのたまごを1パック注文。他にも様々なお土産の品がありました。部屋のタオル・枕・パジャマなど、ほとんどの物が購入可能だったのには驚きました。個人的にはおしゃれな栓抜きが気になりましたが、我が家では使う機会がほとんどないので断念。物一つ一つにこだわりを感じました。

宿泊した部屋はリバーウィングスイート

今回宿泊したのは「リバーウィングスイート」で広々とした部屋。ソファが窓側に向いているのが良い。座って樹々をぼーっと眺める時間が心地よかったです。

テラスに出ると川と樹々の存在感を感じられて癒されました。私がそうなのですが、山や川が好きな人には良い眺めだと思います。

露天風呂は湯加減・泉質ともに好ましく、とても気持ちが良かったです。浴槽が広いので、ゆったりと体を伸ばせます。夜は温泉に入りながら星空を楽しむことができました。

洗面はダブルシンク。広々としていてゆったりと使用できます。

アメニティも充実の品揃え。一通り揃っているので、スキンケア用品等こだわりがなければ持ち物は着替えだけで十分です。

個人的にはヘアブラシがしっかりしていて驚きました。オーガニック竹歯ブラシも面白かったです。

シャンプー・トリートメント・ボディソープは日本生まれのオーガニックコスメ「ラ・カスタプロフェッショナル」。

ドライヤーはバイオプログラミングのレプロナイザー4D Plus。6万円近くする高級ドライヤーです。普段使っているものとだいぶ勝手が違いますが、説明書が置いてあったので困ることはありませんでした。

お待ちかねのディナー＆モーニング

オーベルジュということで、食事を一番の楽しみにしてきました。

夫はワインペアリング、私は一日三組限定の緑茶セットを注文。お茶の飲み比べはしたことが無かったのですが、同じ茶葉でも淹れ方で全然違う味になるんだと身をもって知りました。どのお茶も違った良さがあって美味しかったです。

最初はタパス。こちらの器はシェフ自ら作っていると聞いて驚きました。季節ごとに作っているそうです。ただでさえ忙しいはずなのに、いったいいつ寝ているのか。

前菜一品目、「深海魚 赤玉葱 スムール キャビア」。

深海魚のヒカリメが使われています。深海魚を食べるのは初めてだったので少しドキドキしましたが、臭みもなく美味しくいただきました。酸味のあるソースとの相性抜群。後で調べてみたら、ヒカリメのビジュアルが割と普通で安心しました。

前菜二品目、「赤座海老 サラダ ナッツ スパイス」。

赤座海老、大好物です。ナッツとスパイスのソースとよく合います。新鮮な海老がぷりぷりで、食感・香り・味ともに最高。海老とスパイスが好きな私には至上の一皿です。

こちらは追加オーダーでいただいた鮎料理。絶妙な焼き加減でサクサク食感がたまりません。鮎の身に入っていたのは鮎のパテ。程よい苦味が癖になる美味しい一皿でした。頭も骨もまるごと食べられます。

前菜三品目、「天城軍鶏 コンソメ きのこ 米」。

こういった盛り付けのリゾットは初めて見ました。予想外の盛り付けですが、食材の食感を損なわず、それぞれの特徴を保てる盛り付けだなと感じました。うまく言葉で表現できませんが、食べる際、単調にならずメリハリをつけて食べられる盛り付け。他の料理と比べるとコンソメベースのシンプルな味付けですが、だからこそ鶏・きのこの旨みが引き立ちます。美味しい。

蟹のビスク。旨みがぎっしり詰まったスープがたまらなく美味しい。この一杯に全てが詰まっているような気持ちになります。

魚料理、「伊佐木 ブラックオリーブ 海藻 鮑」。

海ぶどうのぷつぷつ食感が良いです。海藻との組み合わせってなんだか新鮮でしたが流石同じ海のもの、合いますね。

メインは「伊豆牛 茄子 ヨーグルト」。

ヨーグルトソースでお肉を食べるのは初めてでしたが、酸味が味を引き締めてくれて、お腹がいっぱいの状態でも最後の一口までパクパクと美味しく食べられました。なんと白い粒粒もヨーグルトです。お肉料理は火入れとソースが命だと思っておりますが、完璧でした。

追加でいただいたチーズ。何種類かあり、好きなものを選んで切ってもらいます。ウォッシュチーズとコンテをいただきました。一緒に出てきたパンが美味しかったのでバトラーさんに聞いてみたら、人気のある「ブーランジェリーパティスリーアダチ」のパンとのこと。開店後早々に完売するお店のようで、ここで食べることができたのはラッキーでした。

デザート一品目、「柿 ほうじ茶 シナモン」。

色合いが綺麗な柿に驚きました。柿というとどうしても和の印象が強いのですが、上に乗っているシナモンクッキーとの相性が良かったです。

デザート二品目、「モンブラン カフェ ブランデー」。

今まで食べた中で一番美味しいモンブランでした。大人のモンブランといった感じで、甘みとちょっとの苦味とのバランスが素晴らしい。定期的に食べたいモンブラン。どこかで食べられるようにしてほしい。

ミニャルディーズ。きのこモチーフの可愛い一口サイズのお菓子。ハーブティーとともにいただきました。一工夫された盛り付け、見ていて楽しくなります。

バトラーさんがソムリエさんだったのですが、真摯かつフレンドリーに接してくださったので、とても楽しい時間となりました。楽しいだけではなく、色々なお話も聞けて勉強にもなりました。

美味しく楽しいディナータイム、心もお腹も満たされました。ごちそうさまです。

部屋に戻るとテーブルにハーブティーが。バトラーさんからのメッセージカードも添えてありほっこり気分。

私の写真が酷くてわかりにくいと思いますが、朝ごはんも豪華。

夜と朝ではダイニングの雰囲気もまた違って新鮮です。ダイニング正面の窓が、外の景色を絵画のように魅せてくれます。

飲み物は牛乳・ヨーグルト・にんじんジュースの中から好きなものを選べました。

メインの卵料理は、オムレツ・スクランブルエッグ・温泉卵などの調理法を選択。加えてソースも数種類の中から選ぶことができるので、自分好みの一皿になります。私はオムレツにワイン入りソースでオーダー。今まで食べた中で一番美味しいオムレツでした。

カルトッチョ（紙包み焼き）の焼き芋ソース、とっても好みの味でした。芋ならではの優しい甘みが効いたソース、家にお土産に持って帰りたい程。

サラダのドレッシングは人生初の燻製ドレッシング。香りはもちろん、味も魅力的。燻製料理好きにはたまらない。どちらかと言えば温野菜派なのですが、このドレッシングなら生野菜のサラダもとても好きになってしまいます。

朝から美味しい朝ごはんが食べられて幸せ。

アルカナイズでの食事は私にとって、「初めて」と「一番」の多い食事だったと思います。糸井シェフの作る「料理」はもちろんのこと、個人的には「ソース」が本当にどれも美味しくて印象的でした。

今回宿泊してみた感想

素晴らしい時間と経験を与えてくれる素敵な宿でした。料理は美味しく環境にも恵まれている。スタッフさんも親切で困ることがない。滞在中は夫婦揃って笑顔で過ごすことができました。

今回は秋の食材を満喫しましたが、違う季節の料理も食べてみたいです。施設周辺は自然が豊かな良い場所なので、次に訪れる際はもっとしっかり計画を立てて行こうと思います。

平日・休日ともに現在は予約が取りにくくなっているようですが、機会があればまた伺いたい素晴らしい宿です。

アルカナイズで素敵な時間を提供してくださった皆さんに感謝！

それでは良い一日をお過ごしくださいませ。