久々に会長夫婦と話してみた
私は仕事で広報業務も行なっています。
何か良いネタはないか会社をうろうろしてみましたが、何が見つかるわけでもなく。
人と話した方が何か思いつくかと思い、久しぶりに出社した会長夫妻と話してみました。
会長は数年前から認知症になってしまい、今はもうだいぶ進んでしまった様子。
今では大切にしていた自分の会社のこともほとんど忘れてしまったようです。
会社に来ても、ぼーっとしていたり、うつらうつらと寝ていたり。
尊敬できる人物
会長は元々職人として働いており、その後苦労に苦労を重ね、自分の会社を設立。
会社設立後も強い信念を持ち、お客様の期待に応えるために真摯に仕事に取り組んだ会長。
私が学生の時に会社見学に訪れた際、最初に話を聞かせてくれたのは会長でした。
会長の仕事に対する姿勢に「すごい、かっこいい」と思ったことが、今の会社に入社する大きな決め手となりました。
私もこの人のように仕事に取り組みたいと思ったから。
入社してみると、仕事に対してとても厳しい人だということも知りましたが、一本筋の通った人柄だったので、少し怖いと思いながらも、尊敬していました。
そんな尊敬する人が、認知症になってしまった姿を見るのはなかなか切ないです。
認知症になっていても、仕事のことでなら何か話が聞けるのではないかと思い、過去の施工例を手に、会長夫婦に話しかけてみました。
心に強く残るもの
最初は会長夫人とだけ会話していたのですが、過去の施工写真を見ているうちに何かを思い出したのか、ぽやぽやしていた会長の目が変わりました。
言葉はおぼつかないものの、ここの現場はこうだった、ここはこれが大変だったと、次第に口数が多くなり、昔仕事をしていた頃の会長の表情が色濃くなっていきました。
そんな様子をみて、記憶として忘れてしまっても、大切なことは自分のどこかに残るものなのかな、となんだかじーんとしました。
やっぱりすごいな会長。
会長夫人も「あらあら元気になったのね」と困ったように笑っていました。
私も会長夫妻と話すことで、得られるものがありました。
また機会があればお話を聞いてみたいと思います。
それでは良い一日をお過ごしくださいませ。
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