本の概要
- 書名:ママにはならないことにしました
- 著者:チェ・ジウン
- 出版:晶文社
ママにはならないことにしました 韓国で生きる子なし女性たちの悩みと幸せ [ チェ・ジウン ] 価格:1980円 |
子どもを産まないと決めたが、ある日「1人ぐらい産んでおいたら?」と姉に言われ不安が止まらなくなった著者は、同じ選択をした17人の女性たちに会いに行くことにする。
ある人は家族について、ある人は仕事について、ある人は韓国という社会について、彼女たちが語る「ママにはならない」理由に、一つとして同じものはなかった。
出生率が「1」を切る現代の韓国で、子どもを持たずに生きる女性たちの悩みと幸せ。
楽天ブックス「ママにはならないことにしました」商品説明より
この本を読んだ理由
・不妊治療を続けるか、今のまま夫婦で人生を送るか悩んでいる
・結婚して9年、最初は子どもが欲しいと漠然と思っていたけれど、今は「このまま夫婦二人家族でも十分に幸せ」と思うようになった
・子供を産まないと決めた女性たちの話を聞いてみたかった
読んでみて思ったこと
私は夫にときどき確認するように「子どもがいなくても後悔しないと思う?」と尋ねた。彼の返事には問題はなかった。問題は彼がどんな返事をしようと、私の不安が完全に消えることはなかったということだ。ほかの女性たちもこうした恐れを抱いたことがあるのか気になった。
ママにはならないことにしました/チェ・ジウン/晶文社
筆者と同じことを思った私の悩み・疑問・知りたいことがぎっしり詰まっている本でした。
第1章冒頭数ページを読んで「子どものことで悩んでいるのは私だけじゃないんだ」と少し気持ちが軽くなりました。子供を産まないと決めた人も、たくさん悩んで考えて今に至るんだと。
読んでいて彼女たちの思いが心に刺さりました。そして時折放たれる一言にクスッと笑ったり。リアルな本音が書かれていたと思います。だからこそ参考になり「自分がその立場だったらどうだろうか」とイメージしやすかったです。
夫とはどう話し合ったか、子供にかけない時間を何に使っているかなども書かれていたりと、ふわっとした曖昧な内容ではなく経験談などをもとに具体的に記されていました。
子供についてだけではなく、夫・家族・友人など周囲の人との関係性について触れられていたのもよかったです。DINKSや動物を飼うことに対する世間の反応まで書かれていたり。「それわかる!」ということや「そっか、そういう場合もあるのか」と、様々なことを思い描ける興味深い内容でした。
知りたかったことが多く書かれており、文章としても読みやすい構成だったので無事に読了。悩んでいる私に色々と考え方を与えてくれた本だったので、最後まで読んで本当によかったと思います。
葛藤しながらも強くある女性たちに勇気をもらいました。私自身の考えの幅も少しは広がったように思います。
この本の舞台は韓国ですが、文化的・思想的に日本に似ている部分も多々あるため、読み進めても違和感を感じることはありませんでした。
子どものいない人生を選択した女性のことについて知りたい人はもちろんのこと、幅広い人に読んでほしいと思える本でした。
それでは良い一日をお過ごしくださいませ。
ママにはならないことにしました 韓国で生きる子なし女性たちの悩みと幸せ [ チェ・ジウン ] 価格:1980円 |
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